今週のお題「もしも魔法が使えたら」
魔法の杖をもっている、どんな呪文を唱えよう。
悩みに悩んだ。
残念ながら、たくさんの選択肢の中から、どれを選ぶのかと言う悩みじゃない。
特にこれといった魔法を思いつかないなんて。
面白いことや、奇想天外なことを生み出そうとしているわけじゃないのに…。
想像力が足りないなぁ…。
と、簡単に片付けていいほどの問題ではないような。危機感に近いものを感じた。
魔法が使えたら=自分のしたいことは?夢は?
と聞かれているような気がした。
現実世界に縛り付けられる魔法をかけられた自分。
滝の水をビールに変えても、それを飲みにいける気がしない。
自分と向き合わされる羽目になってしまった。
自分のしたいことは特にない。
裏を返せば、どんなことだってしてみたい。
とも言える。
すごくふわふわしてる。
あぁ、自分には夢がなくて、何を頑張ったらいいいかわからない。
欲しいものもない。行きたい場所も特にない。
あぁ。
もしも魔法がつかえたら。
そういえば、そうだった。
もちろん魔法がつかえたら。
なんでもしてみたいなら、何人もの自分をコピーして、色々な人生を歩んでみたい。
ある自分は家を継ぎ、ある自分はバリバリの転勤族。もう1人の自分はカフェの店長、ニートの自分がいても悪くない。
そんな、自分の可能性をまだ自分は見捨ててはいない。とポジティブな結論をつけた。
その歳になっても、まだそんな悠長なことを言っているのか?
そんな自分が顔を出しそうになった。
もっていた魔法の杖をふりかざし、どこか遠くへふきとばした。