散歩をしているとき、いちばん想像力がふくらむ。妄想する。
自分会議がもっとも白熱する。
1人くらい脳内書記官がいてもいいようなきがする。どこかにいたら本当に、雇いたい。
散歩から帰る。
疲れた。体がそう感じたときにはとっくの昔に、脳内議員はすでに仕事を終えている。
家で無理やり何を話していたかを事情聴取したって、そんなに覚えていないのだ。
あぁ、もう軽く飲んでいる。
そりゃそうか、自分が勉強するときだって、真っ白な紙に殴り書き。2度と読み返したいとは思えないのだ。
期待した自分が悪かった。邪魔をしてごめんよ。愚痴を酒のつまみにして続けてくれ。
本を書く人はすごい、その場にいるかのような、繊細な表現の連続だ。そんな気を遣い続けていることを微塵も感じさせない。現実から、現実とは違う1つの世界を作り上げる。
絶対に優秀な書記官を雇っているに違いない。
いいな、いいな。