今週のお題「好きなアイス」
悩ましい。
1つ選ぶとしたら何を選ぶとするならば。
悩ましい。
地方によって呼び名様々だけれど、どの地方にも必ずあるあの、ポッキンアイス。
小さい頃よく食べていて、何本ひざで折っていただろう。
今はもう、食べることはない。
でも、人生で一番食べたアイスは多分それだ。
妙に懐かしくなるし、妙に夏を思い出す。
歳が1桁だった頃の記憶。
月から金までが果てしなく長かった頃。
たった、1時間遊ぶために、ランドセルを玄関に投げ入れて、真っ先に家を出て行ったあの日。
夕焼けが夕焼けのまま止まってほしいと、心から思っていた。
なぜか切ない気持ちになってくる。
あぁ、好きなアイスの話だったなぁ。
グレープ味の甘い、半分くらい食べた、少し溶けてシャーベット状になったポッキンアイスの味を焦ったように思い出す。
ポケモンのシールが貼ってある冷蔵庫。
冷凍室に当たり前のようにあった、アイスは今はもうない。
溶けることに気を遣い、急いで帰ってきてくれてた。
アイスなんか食べなくても生きていける。
元々アイスが要らなかったのか、それともアイスが要らなくなったのかはよくわからない。
それでも、冷凍室にいつだってアイスがあった。
当たり前のようなものに、心がこもっているということに、どうしたら気づけるのだろうか。