知ることが幸せにつながることはない
勉強をしておけば良かったのに
健康に気をつけておけば良かったのに
と自分の後悔を下の世代に知らしめる
アドバイスを100%聞いてもらえるはずもないのに
同じ失敗を繰り返す人に対して
だからあの時にこういったのにと
ため息まじりの説教をする人もいる
知ることとは経験することだとしたら
人を伝って聞いたことなんか、なにものにもならない
だけれど
他人に対してその程度しか出来ない
それが最大限のできることなのだ
願いを込めて、経験を語ることだ
自己満足になってしまうけれど
当たり前のことを当たり前のように語っている
昔話をありがたく思うのは
教訓が得られるからじゃなく
共感が得られるからなんだと思った
つまりそれは
下の世代になんとか説教を垂れたいが
自分の言葉や人格に説得力がなくて
昔話に威を借りる
説得力増強剤としての需要があるからなんだと思った
だから
何も知らない子供が、知らないことを知るための需要があるわけじゃなくて
物語に共感した大人が、子供に知ってほしいと思う需要が大きいんだと感じた
そう考えたら
考えが180度変わるような目新しいものじゃなくて
なんとなく心当たりのある共感できるものを書いた方が
人々に親しまれるだろう