田舎の県の田舎の海に行った
高校の予定が合ったクラスメイトと
そこの海は往復500円で定員40名弱くらいの漁船風フェリーで行くそこは、お盆までは結構人が多いらしい
お盆を過ぎたこともあって、人は少なかったけれど、県外ナンバーが多くあって
ネットに掲載されてるらしい
田舎の県の田舎の海だから
それだけで物珍しいものになってしまうのだろう
遅れての合流だったから一人で船に乗って、五分も経たないうちに、島にたどり着いた
渡る前に聞いたように人は少なかった
その中に見慣れていた顔が7人いた
風に吹かれて飛んでいったタンポポの綿毛が
もういっかいあつまるような奇跡とまでは言わないけれど
それに近いようなものがあると思うし
それが出来る人間の素晴らしさを感じる
そんな感情は照りつける真夏のビーチには合わないから、バカ話に花を咲かせる
友達と話をしていると、通りかかった父と息子に写真撮影を頼まれた
東京に住んでいる親子で大分には帰省しているらしい
自由研究に使うと言って、カニを捕まえていた
そんな、いい思い出の写真のシャッターを切ることを頼まれた責任は重い
自分もそんな時期があったのかなぁと、気づけば大人になっていたことを感じた
それでも微笑ましい親子には、そんなセンチメンタルな感情はやっぱり似合わない
写真確認してください、何枚でも撮りますよー!
と笑顔で言うことしかできなかった
あの親子のことは、すぐ忘れるだろうし
たくさんのひととのたくさんのであいがあるだろう
であってから
さいかいするかしないか境界線はわからないけれど
みんなタンポポの綿毛だとしたら
答えはきっと風の中なんだろう