ビールが大好きだ。
飲めるようになったのは、祇園祭りの時だった。四条通が1年で最も人でごった返す日に、紙コップで窮屈さを感じながら飲んだ。
プレミアム価格がのっていた、割高なビールだった。
今思えば、ビールが飲めるようになったきっかけを作ってくれた、あの一杯のビールと祇園祭には感謝しないといけないな。
ビールは疲れているかどうかで、美味しさが全然違ってくる。なんて語ってみる。
別にビール評論家でもないし、ポップがあーだとか、クラフトビールがなんちゃらとか、そんなことは、あんまり気にしない。
ビールを喉に通して、くぅーって言いたいがために飲んでいる。
テレビCMでみるあれをしたいだけなんだ。
初めて口にした時は、飲めるものじゃないと思った。
でも今はビールが大好きだ。
これからビールの味はまだまだ変わって行くかもしれない。
社会の厳しさを経験した時、ビールはどう言う風に自分を飲んでくれるのだろう。
そう言った、不安とほろ苦さを楽しみにしながら、今日もビールを飲む。